8月に読んだ本
期間 : 2011年08月 読了数 : 3 冊 | |
小林啓倫 / 毎日コミュニケーションズ (2011-07-26) 読了日:2011年8月26日 | |
橋爪 大三郎 / 勁草書房 (1985-08-30) 読了日:2011年8月7日 | |
北田 暁大 / 筑摩書房 (2011-07-08) 読了日:2011年8月2日 |
先月は3冊しか読まなかった。いろいろ理由があるがいつもより少なすぎる。もう少し読まないといけないなあ。
・『災害とソーシャルメディア』
3月11日に起きた東日本大震災。そのときにtwitterやmixi、FacebookなどのSNSがどのように役に立ったかの記録したもの。おそらくこの手の話はネットを頻繁に見るような人は知っていることが多い。しかし、SNSを利用していない人が今回の地震でどのようなことが起きていたかを知るには良い入門書といえる。もし今回の震災でtwitterやFacebookなどを始めた人などは読んでみてはどうでしょうか。
・『言語ゲームと社会理論』
この本はとても難しいと読んでいて思った。。十分に理解できているとは到底思えないが、少し内容を紹介すると、第一章でウィトゲンシュタインの言語ゲームという考え方について触れる。この考えが次の章のハートの考えにつながる。二章ではウィトゲンシュタインの言語ゲームとハートの一次ルール、二次ルールとの関連性について述べる。そして第三章ではこれらのことを踏まえてルーマンの予期理論について述べる。第三章のルーマンの解釈はずれているとも言われているのでそのまま受け取ってしまうとまずいかもしれない。なんとなく気になっていて読んでみたが面白いと思った。もう少し理解を深めるために再読の必要がある。
・『増補 広告都市・東京』
ちくま学芸文庫になったことでとても手に入りやすく読みやすくなった。本の中心としては広告について扱われている。この本の中心は渋谷の広告、80年代の西武百貨店パルコの話が中心である。80年代の話なので実際にそうだったか僕は生まれる前なのでさっぱりわからないが、とても面白く読めた。特に西武百貨店やパルコが舞台を演出しそこに消費者が歩くことで舞台が完成するというのはとてもおもしろかった。そこで一つ考えたのが、今まではマスに対して文脈を共有することができるのは広告を出す側であり、それによって舞台を演出するはずだったが、95年以降インターネットの普及によりいろいろな人が文脈を共有することができるようになった。もう一度パルコや西武百貨店のようなことをユーザーがやることは可能ではないだろうか。今ではAR(拡張現実)のような技術を使えば同じ文脈を共有する人だけである舞台を見ることができる。そのようにして街をハックしていくことはとても面白いと思うのだがこの先どうなるのだろうか(おそらくそのようなことは既に起きているだろうしこのような意見を言っている人はたくさんいる)。